暮らしの情報 12月23日 筋力と基礎代謝

過食や運動不足による「肥満」は、がん、脳血管疾患、動脈硬化による心疾患、高血圧、糖尿病など多くの生活習慣病と関連があるため、改善することが大切です。一方、体調不良や不健康なダイエットなどによる「痩せ」は、だるさ、疲れやすさの原因となるだけでなく、女性の場合は無月経を招く恐れがあるともいわれています。
毎日を楽しく健康に過ごすためにも、太りすぎや、やせすぎではない適正な体重の維持を心がけましょう。

また、以前よりも体重が増えたり、お腹周りが気になったり、BMIが25.0以上の肥満となってしまった場合、食事量を減らしてダイエットすればいいと考えがちです。
しかし、極端に摂取カロリーを制限する方法や、特定のものばかりを食べるダイエット法などでは、低栄養状態になったり、体重とともに筋肉が落ちてしまうこともあり、サルコペニア(加齢に伴い、筋肉の量が減少していく現象)のリスクを高めることにもなります。
サルコペニアは25~30歳頃から始まり、生涯を通して進行しますが、筋力・筋肉量の向上のためのトレーニングによって、サルコペニアの進行の程度を抑えることが可能ですので、運動を心がけ、筋肉量を維持することが大切です。

肥満の予防には、エネルギー量の摂取(食事)と消費(運動)のバランスを改善することが大切です。効果的に摂取量を減らし、消費量を増やすには、運動は欠かせません。運動は、消費エネルギーを増やすとともに、体の筋肉量を増やす効果があります。同じ体重でも筋肉量が多い方が、基礎代謝は高くなり、消費エネルギーも大きくなるため太りにくくなります。
体には体温調節機能があり、エネルギーを放出して、暑さ寒さなどの温度変化に備えます。気温が下がる冬は基礎代謝が上がるので、体を動かしやすい今の時期から運動をして筋肉量を増やせば、冬太りを予防できるだけでなく、寒さに対応しやすくなるはずです。

筋肉をつけるには、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動とともに、筋トレを組み合わせるのが効果的です。運動器具を使わず、自宅でもすぐに始められるスクワットは、人の身体の中でも筋肉が集まっている下肢全体(太腿の表・裏、お尻やふくらはぎなど)をまんべんなく動かすため、効果的に足腰を鍛えることができます。
あわせて、食事の際に筋肉をつくるたんぱく質、ビタミン類をしっかりとることも大切です。

 

暮らしの情報 12月9日 知って備える脳卒中

寒さが一段と厳しくなる12月。寒さに対して、体は体温を逃さないよう血管を収縮させます。そのため、冬季には血圧が上がりやすくなりますが、これに伴って起こりやすくなる病気の1つに「脳卒中」があります。

脳卒中の主な要因として、次にあげる5つが知られています。

高血圧:脳卒中に最も関連の深い危険因子。減塩や適切な降圧治療を受けることが大切です。
糖尿病:糖尿病があると脳卒中が起こりやすくなることが知られています。
脂質異常症:特にLDLコレステロールの値が高い人は注意が必要です。
不整脈(心房細動):心臓でできた血栓が脳に飛び、脳の動脈を塞ぐことがあります。
喫煙:喫煙によって血管が収縮し、血圧が上がりやすくなったり、動脈硬化を促進することがあります。
中でも関係が深いのは高血圧です。屋内と屋外との気温差はもちろん、屋内でも暖房の効いた居室と、浴室、トイレなどに温度差がある場合、血管が収縮して血圧が急上昇しやすくなります。

脳卒中を発症した場合、いかに早く適切な治療を受けられるかどうかが、その後の回復のカギとなります。
そこで知っておきたいのが、脳卒中の症状です。脳卒中の症状の現れ方は、梗塞や出血の起こった部位によって様々ですが、米国脳卒中協会では、脳卒中が疑われる場合、「FAST」と呼ばれる方法で3つの症状を確認することを勧めています。簡便なチェックポイントですから、ぜひ覚えておきましょう。

Face(顔の麻痺):「笑顔を作れますか?」
→笑顔がうまく作れず、顔の片方が下がっている、ゆがんでいる。

Arm(腕の麻痺):「両腕を挙げたままキープできますか?」
→片方の腕が下がってくる。

Speech(言葉の障害):「簡単な文章を正しく繰り返せますか?」
→言葉が出てこない、ろれつがまわらない。

Time(発症時刻の確認):
これら3つの症状がどれか1つでもあれば、脳卒中の疑いが濃厚です。発症時刻を確認して、すぐに救急車を要請してください。